エンジンオイル交換を自分でやる方法|必要な道具・手順・注意点を整備士目線で解説
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執筆・監修: 山さん(2級自動車整備士)
先に結論
エンジンオイル交換を自分でやる前に必要な道具、作業手順、廃油処理、やってはいけない注意点を初心者向けに解説。DIYでできるケースと整備工場に任せたほうがよいケースも整理します。
メンテナンスで迷いやすいポイントを、2級自動車整備士の視点で整理しています。 安全面に関わる作業は車種や状態で判断が変わるため、不安がある場合は整備工場や販売店への相談も検討してください。

この記事でわかること
- エンジンオイル交換を自分でやる前に知っておきたい結論
- DIYとお店、どちらを選ぶべきか
- 初心者がやりがちな失敗と注意点
- DIYオイル交換のメリット
メンテナンスについて、2級自動車整備士の知識と、国・メーカー・業界団体の公開情報を照合して整理しています。
エンジンオイル交換を自分でやる前に知っておきたい結論
エンジンオイル交換は、道具と作業場所がそろっていれば自分でもできます。ただし、車を持ち上げる作業、熱いオイル、ドレンボルトの締め付け、廃油処理を間違えると危険です。
初心者の方は、まず次の条件を満たせるか確認してください。
- 平らで固い作業場所を確保できる
- フロアジャッキとウマ、またはスロープを安全に使える
- 車種に合うオイル粘度と規定量を確認できる
- 廃油を自治体や店舗のルールに沿って処分できる
この4つに不安がある場合は、無理にDIYせず整備工場やカー用品店に任せるほうが安全です。
DIYとお店、どちらを選ぶべきか
| 判断ポイント | DIY向き | お店向き |
|---|---|---|
| 作業場所 | 平らな私有地がある | 路上や傾斜地しかない |
| 道具 | ジャッキ・ウマ・レンチがある | 車載ジャッキしかない |
| 車の状態 | 下回り作業に慣れている | オイル漏れや異音がある |
| 目的 | 工賃を節約したい | 確実性を優先したい |
初心者がやりがちな失敗と注意点
- 車載ジャッキだけで車の下に入らない
- 走行直後の熱いオイルに触れない
- ドレンボルトのワッシャーを再利用しない
- 締め付けすぎでオイルパンを傷めない
- オイルを入れすぎたまま走行しない
- 廃油を排水口や地面に流さない
作業後にオイル漏れ、焦げたようなにおい、警告灯の点灯があれば、すぐに走行をやめて整備工場に相談してください。
DIYオイル交換のメリット
エンジンオイル交換をDIYで行う最大のメリットはコスト削減です。
| DIY | カーショップ | ディーラー | |
|---|---|---|---|
| オイル代(4L) | 1,500〜4,000円 | 3,000〜8,000円 | 5,000〜15,000円 |
| 工賃 | 0円 | 0〜3,000円 | 3,000〜5,000円 |
| 合計 | 1,500〜4,000円 | 3,000〜11,000円 | 8,000〜20,000円 |
年2回交換とすると、年間数千円〜1万円以上の節約になります。慣れれば30分以内で完了します。
必要な工具・材料
- 新しいエンジンオイル(車種指定の粘度・規格を確認)
- オイルフィルター(エレメント)
- ドレンボルト用ワッシャー(銅またはアルミ製・使い捨て)
- オイルドレンレンチ(ドレンボルトを外す)
- オイルフィルターレンチ(フィルターを外す)
- 廃油処理ボックス(廃油の回収・処理)
- ジャッキ&ウマ(車体を持ち上げる場合)またはスロープ
- ウエス・ビニール手袋
エンジンオイルの選び方
粘度の読み方(例:0W-20)
- 0W:低温時の流れやすさ(数字が低いほど寒冷地向け)
- 20:高温時の粘度(数字が高いほど高温に強い)
車の取扱説明書に指定粘度が記載されています。必ず指定粘度を使用しましょう。
API規格
- SP:最新規格(2020年〜)。旧規格(SN等)より性能が高い
- GF-6:燃費性能の新基準(ILSAC規格)
ハイブリッド車や小排気量車には0W-20が多く使われます。ディーゼル車には別途ディーゼル用オイルが必要です。
交換手順(ステップバイステップ)
1. エンジンを少し温める(5分程度走行)
オイルが柔らかくなり、抜けやすくなります。ただし長時間走行後は熱すぎて危険。
2. 安全に車を持ち上げる
ジャッキアップポイントにジャッキをかけ、ウマ(馬)で車体を支えます。スロープを使う場合は固い地面で使用。
3. ドレンボルトを外して廃油を抜く
- オイルパン(エンジン下部)のドレンボルトを外す
- 廃油処理ボックスを下に置いてオイルを受ける
- 完全に抜けるまで10〜15分待つ
4. オイルフィルターを交換する
- フィルターレンチで古いフィルターを外す
- 新しいフィルターのゴムパッキンに薄く新オイルを塗る
- 手で締まるところまで締め、さらに3/4回転
5. ドレンボルトを締める
- 新しいワッシャーをセット
- 締め付けトルクは車種によるが、一般的には25〜30N・m
6. 新しいオイルを入れる
- エンジン上部のオイルキャップを開ける
- 規定量(取扱説明書参照)を入れる
- オイルゲージで量と色を確認(黄金色が正常)
7. エンジンをかけて確認
- エンジン始動後、オイルランプが消えることを確認
- 車の下部でオイル漏れがないか確認
- オイルゲージで量を再確認
廃油の処理方法
廃油は廃油処理ボックス(新聞紙入りの箱)に入れると固まって燃えるごみとして処分可能です。絶対に下水や土に捨ててはいけません。
交換サイクルの目安
- 一般的なガソリン車:5,000km または 6ヶ月
- ターボ車・スポーツ走行:3,000〜5,000km
- ハイブリッド車:10,000〜15,000km(シビアな使用条件では5,000〜7,500km)
オイル交換ステッカーを活用して次回交換時期を記録しておきましょう。
オイル添加剤の効果と選び方
エンジンオイルに混ぜて使うオイル添加剤は、適切に使えばエンジンの保護性能を高められます。
添加剤の種類
- 摩擦低減型:金属表面をコーティングし、エンジン内部の摩耗を軽減。燃費改善効果も
- 清浄型(スラッジ除去):エンジン内部に堆積したスラッジ(汚れ)を除去
- 粘度向上型:オイルの粘度が低下してきたときに補う
注意点
- 新車や最新エンジンへの添加剤使用はメーカーの保証を無効にする場合がある
- 添加剤の入れすぎはオイルの性能を却って低下させることも
- 添加剤はあくまで「補助」であり、定期的なオイル交換が基本
ターボ車のオイル管理
ターボエンジン搭載車はNAエンジン(自然吸気)よりエンジンオイルへの負担が大きいです。
- 交換サイクルを短く(3,000〜5,000km、またはNA車より1〜2ヶ月早め)
- 高温・高圧に対応したターボ車専用オイルまたは高性能オイルを使用
- 高速走行後すぐにエンジンを切らず、数分アイドリングしてからエンジンオフ(ターボタイマーがあると便利)
走行直後のターボはエキゾーストマニホールドから高熱を受け続けています。エンジンをすぐ切るとオイルが熱で劣化しやすくなる(オイルコーキング)ので要注意です。
DIYオイル交換を続けるためのコツ
- 交換記録をメモしておく:走行距離・日付・使用オイルを記録(スマホのメモアプリでもOK)
- 廃油処理ボックスをまとめ買い:1個100〜150円程度。5個単位で買うと1回ごとの手間が減る
- ジャッキは安全なものを使う:車載ジャッキはあくまで緊急用。日常のDIY作業にはフロアジャッキ+ウマが必須
- 道具を一箇所にまとめる:洗車・DIY用品をボックスにまとめておくと、次回すぐ作業に取り掛かれる
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確認した公式情報
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よくある質問
オイル交換は初心者でもできますか?
工具と作業場所があれば可能ですが、廃油処理や締め付け確認が必要です。不安がある場合は無理せず業者に依頼しましょう。
エンジンオイルの交換時期はいつですか?
車種や使い方によりますが、一般的には半年または5,000km前後が目安です。取扱説明書の指定を優先してください。
廃油はどう処分すればいいですか?
廃油処理箱を使うか、回収対応の店舗や整備工場に相談します。排水口や地面に流すのは絶対に避けてください。