BYDの車をおすすめしない理由|長く安心して乗るなら、私は日本車を選ぶ
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執筆・確認: くるまノート(2級自動車整備士資格)
先に結論
BYDの車をおすすめしにくい理由を、補助金、販売店、日本撤退リスク、国内の長期所有実績から考察。ヒョンデの2009年撤退と2022年再参入の例も紹介します。
カートークで迷いやすいポイントを、資格で学んだ知識と個人での経験をもとに整理しています。 安全面に関わる作業は車種や状態で判断が変わるため、不安がある場合は整備工場や販売店への相談も検討してください。

この記事でわかること
- 補助金の具体例|BYDと日本車では100万円以上の差も
- 店舗の少なさは、自宅から通えるかで考える
- 日本撤退には前例がある|ヒョンデのケース
- 気になるのは、日本での長期所有の実績
カートークについて、資格で学んだ知識と、記事末尾に掲載した主な参考資料をもとに整理しています。
BYDの車が気になっていても、「買ったあとも安心して乗れるのか」と迷う方はいるでしょう。私は、日本で家族の移動や通勤に使い、長く所有する車を選ぶなら、日本メーカーの車を優先しておすすめします。
車そのものを一律に悪いと決めつけるつもりはありません。ただ、購入時の価格や装備だけでなく、補助金、販売店への通いやすさ、日本での事業継続、長期使用の実績まで考えると、今の段階でBYDを積極的にはおすすめしにくいと考えています。
補助金の具体例|BYDと日本車では100万円以上の差も
EVの価格を比べるときは、車両価格だけを見ると判断を誤ることがあります。国や自治体の補助金、諸費用、充電設備の費用まで含めて、実際の負担額を比べる必要があります。
次世代自動車振興センターが公表する2026年10月6日現在の一覧では、国のCEV補助金は次のとおりです。下表は2026年4月1日~12月31日の新車登録分の金額を比較しています。
| 車種・グレードの例 | 国のCEV補助金 | BYD SEALION 7との差 |
|---|---|---|
| BYD SEALION 7(車両コード1002) | 15万円 | ― |
| BYD DOLPHIN Baseline(車両コード1057) | 15万円 | 0円 |
| トヨタ bZ4X G(FWD、車両コード1095) | 130万円 | 115万円多い |
| 日産 リーフ B5 X(車両コード1142) | 129万円 | 114万円多い |
出典:次世代自動車振興センター「令和7年度補正CEV補助金・銘柄ごとの補助金交付額」。上表は国の補助金のみで、自治体の補助金やメーカーの購入支援は含みません。掲載対象でも、申請条件や予算・受付状況を満たす必要があり、受給が無条件で保証されるものではありません。
BYD SEALION 7とトヨタbZ4Xでは、国の補助金だけで115万円の差があります。 この差は、購入時の負担額を考えるうえで小さくありません。
たとえば、仮に両車の車両価格が同じ500万円だった場合、国の補助金だけを差し引くと、BYDは485万円、bZ4Xは370万円になります。これは補助金の影響を示すための仮定で、実際の車両価格や購入総額を示すものではありません。
実際に比べる場合も、BYDの車両価格がbZ4Xより安いとして、その差が115万円未満なら、国の補助金だけを差し引いた価格ではbZ4Xのほうが低くなる計算です。諸費用、値引き、自治体の補助金などまで含めると結果は変わるため、最終的には同じ時期・同じ地域の条件で見積もりを比較します。
私は、この補助金の差を考えると、「BYDは車両価格が安そうだから」という印象だけで決めるのはおすすめしません。日本メーカーのEVも、補助金を反映した金額で比較する価値があります。
なお、上表のリーフは2027年1月1日以降の登録分では100万円と記載されており、登録時期によって金額が変わります。bZ4XとBYDの上記対象車両は同一覧でそれぞれ130万円、15万円ですが、制度が更新される可能性もあるため、契約前に車両コード・登録予定日・最新の受付状況を確認してください。一般的なハイブリッド車とEVでは制度が異なり、すべての日本車が同じ補助金を受けられるわけではありません。
店舗の少なさは、自宅から通えるかで考える
車は買って終わりではありません。定期点検、故障の相談、事故後の修理など、販売店や整備拠点との付き合いが続きます。
私がBYDを検討するときに気になるのは、普段使っている日本メーカーの販売店と比べて、自宅の近くに頼れる窓口があるかです。全国の店舗数だけでなく、自分の生活圏にあるかが重要になります。
近くに店舗がなければ、点検のたびに遠くまで行くことになります。通勤や送迎に毎日使う車なら、整備に出すための移動や時間の負担も小さくありません。
購入前には、店舗までの距離に加えて、実際に整備を受けられる場所、代車の用意、故障時の連絡先、部品の取り寄せが必要な場合の対応を確認したいところです。販売を行う店舗と、必要な整備を受けられる拠点が同じとは限らないためです。BYD公式の正規ディーラー一覧
近くに対応のよい店舗がある人と、遠方にしか店舗がない人では、所有するときの安心感が変わります。私は、日常の車を選ぶなら、この通いやすさを重視します。
日本撤退には前例がある|ヒョンデのケース
海外メーカーの日本撤退は、まったく前例のない話ではありません。
ヒョンデ(以前の日本での呼称はヒュンダイ)は、2009年12月に日本の乗用車市場から撤退しました。その後、2022年2月に日本の乗用車市場への再参入を発表しています。この経緯は、ヒョンデ自身の公式発表に記載されています。ヒョンデ公式の日本市場参入発表
世界で事業を展開しているメーカーでも、日本で乗用車の販売を続けるとは限らない。この点は、長く所有する車を選ぶ際に考えておくべきだと思います。
ただし、この前例だけで「BYDも撤退する」と結論づけることはできません。BYDは2025年10月の公式発表で、正規ディーラーによる販売と購入後のメンテナンスを基本とする方針を、今後も継続すると説明しています。BYD公式の販売・メンテナンス方針
また、新車販売からの撤退と、修理や部品供給がすぐにすべて終わることは同じではありません。ヒョンデの例を、購入者が必ず整備を受けられなくなる証拠として扱うのも適切ではありません。
それでも、購入後の不確実性をできるだけ減らしたい人には、日本での販売・整備体制が今後も続くかを考える理由になります。私なら、長年付き合える相談先が近くにある車を優先します。
気になるのは、日本での長期所有の実績
BYDに「実績がない」と言い切るのは正確ではありません。ここで私が気にしているのは、海外での事業実績とは別に、日本の一般ユーザーが長期間所有した実績です。
BYDの日本向け乗用車第1弾、ATTO 3の発売日は2023年1月31日です。2026年10月時点では、国内の一般ユーザーによる10年単位の所有経験は、まだ確認できる段階ではありません。BYD公式のATTO 3発売発表
新車時の装備や試乗での印象だけでは、長く乗ったときの維持のしやすさまでは分かりません。経年変化、長期使用後の修理、地域ごとの対応など、これから積み重なる情報があります。
これは、BYDの車が長持ちしないという意味ではありません。ただ、分かっていることがまだ限られる点を、購入判断に含めたいということです。日本メーカーの車でも、新型車について同じ慎重さは必要です。
車自体は否定しない。それでも私は日本車をおすすめする
試乗して気に入り、自宅の近くに頼れる販売店があり、補助金を含めた費用にも納得できるなら、BYDが購入候補になる人もいるでしょう。
それでも、家族の移動や通勤に使い、長く安心して乗ることを優先するなら、私は日本メーカーの車をおすすめします。選ぶときは、メーカー名だけでなく、近隣の整備体制、保証条件、使い方との相性も確認したいところです。
購入時の魅力だけでなく、数年後に困ったとき、無理なく相談できるか。私はその点まで含めて車を選びたいと考えています。
補助金込みの負担額、店舗への通いやすさ、日本での事業継続、国内の長期所有実績。この四つを重視する立場から、今の段階ではBYDを積極的にはおすすめしません。
※見出し画像はAIで作成したイメージで、実在するBYD車の写真ではありません。
※本記事は2026年10月11日時点で確認した公式情報と筆者の見解に基づきます。補助金・店舗・保証などの条件は変更される場合があります。
